准看護師の資格は都道府県知事免許です。正看護師の大臣免許とは異なり、制約があります。
「保健師助産師看護師法」という法律(第六条)によって「医師や正看護師の指示がなければ看護業務にあたれない」というものです。この一文によって、ほかの看護師に対し業務に関する指示ができない、看護計画の作成ができないというような業務上の制約が生まれます。
また、プリセプターやメンターといった指導職や、看護職の中の管理職にも就けません。
もう一つの制約は、准看護師が助産師や保健師の資格を直接取得できないといった点です。正看護師資格を取得し、さらに養成機関を卒業しなければ受験資格が得られません。
こういったことからもわかるように、保有資格の違いで給与面が変わることもあるでしょう。
これだけを切り取ると、准看護師の仕事量は正看護師と同等なのに将来性が薄いと感じるかもしれません。高度な看護に携わるために大きな病院で働きたい場合は、准看護師資格では訴求力にかける可能性もあります。
もし、自分自身が上昇志向を持っていて看護の仕事で大成したい場合は、准看護師の将来性に不安を感じるかもしれません。
しかし、この数年は「かかりつけ医」の必要性が高まり開業するクリニックが増えています。外来のみのクリニックであれば、准看護師と医師でも十分に業務は回せます。医師の指示があれば仕事ができるので、現状としてニーズの減少はまずないとみてよいでしょう。